【Excel】CRITBINOM関数-累積二項分布の値が基準値以上になるような最小の値を求める-
約~分
(約文字)
2019-08-08
- Keyword
- Excel
- CRITBINOM関数
- ベルヌーイ試行
- 成功率
- 基準値α
CRITBINOM関数とは
エクセルの「CRITBINOM関数(クリテリア・バイノミアル:Criteria Binomial)」は二項分布の累積確率が基準値以上になる最小値を返す関数です。
簡単に言えば、「品質保証の場面で、ロット全体は不合格にせずに作業工程から除外できる不適合品の最大の数」を求めることが出来る関数です。
- ・不良率が○%と分かっている製品のロットから△個抜取って検査する場合、良品率を□%以上とするには、不良数をいくつに抑えればいいのかを知る。
この様な場合に利用するのが「CRITBINOM関数」です。
構文と引数
- 365
- 2019
- 2016
- 2013
- 2010
- 2007
=CRITBINOM(試行回数,成功率,α)
引数 | 要否 | 内容 |
---|---|---|
試行回数 | 必須 | ベルヌーイ試行の回数を指定します。 |
成功率 | 必須 | 任意の試行が成功する確率を指定します。 |
目標確立α | 必須 | 基準の確立を指定します。 |
※ベルヌーイ試行:「AかBのどちらかしか起こらない」、「YesかNoのどちらかしかない」、「表と裏のどちらかしか起こらない」といった事象を起こさせること。
CRITBINOM関数の解説
出典:Microsoft - Office サポート
- ・引数に数値以外の値を指定すると、エラー値#VALUE!が返されます。
- ・試行回数が整数でない場合は、小数部が切り捨てられます。
- ・試行回数 < 0 である場合、エラー値#NUM!が返されます。
- ・成功率 < 0 または成功率 > 1 の場合、エラー値#NUM!が返されます。
- ・目標確立α < 0、または目標確立α > 1 である場合、エラー値#NUM!が返されます。
CRITBINOM関数の使用例
ある製品の不良率が5%(B8)とわかっている場合、製品ロットから50個(A8)検査し、90%(C8)以上の確率で良品となるには、不良品をいくつに抑えればいいのかを決める場合は、以下の様に指定します。
=CRITBINOM(A8,B8,C8)
=5
注意事項
重要: この関数は、より精度が高く、その使い方をより適切に表す名前を持つ、新しい 1 つ以上の関数で置き換えられました。 この関数は下位互換性のために引き続き利用可能ですが、Excel の将来のバージョンでは利用できなくなる可能性があるため、今後は新しい関数を使用することを検討してください。
出典:Microsoft - Office サポート
より新しい「BINOM.INV関数」」の利用を推奨します。
関連する関数
- BINOM.INV関数:累積二項分布の値が基準値以上になる最小値を返す関数
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