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エクセル
ファイルのパスワード
設定&解除&変更


(約文字)

2018-10-22

【Excel】ファイルにパスワードを設定&解除&変更方法を解説。

【Excel】ファイルにパスワードを設定&解除&変更方法を解説。

インターネットの広まりにより大量の情報が氾濫している中、個人情報の保護、情報漏洩のリスク、機密保持の観点など、コンプライアンス(法令を順守すること)がうるさく言われる世の中になっています。 確かに、インターネットを使えば、個人だとしても離れた場所へ瞬時にたくさんの情報を伝えることができますし、SNS等を使えば沢山の人に情報を閲覧してもらうことがとても容易になりました。 そんな中、機密情報を含むデータが、エクセルファイルに格納されている場合、そのファイルにパスワードを設定し、セキュリティーを高めたいと考える方も多いでしょう。 そこで、この記事では、エクセルのファイルにパスワードを設定する方法、パスワードを解除する方法、パスワードを変更する方法を、エクセル初心者の方にもわかりやすく解説します。

1.エクセルでパスワードを設定し情報を保護する方法は3種類ある

Excelには以下の3種類のパスワードを設定することが出来ます。これは全て別物で目的に応じて適切な方法を選ぶ必要があります。又、複数の保護を組み合わせることも可能です。

①ファイルを保護するパスワード

他のユーザーがファイルの読み取り又は書き込みが出来ない様に保護する為のパスワード。

②ブックを保護するパスワード

他のユーザーがブック内のシートの追加、変更、移動、コピー、表示、非表示、名前変更、削除など、構成を変更出来ない様に保護する為のパスワード。

③ワークシートを保護するパスワード

他のユーザーがワークシート内のセル内容(データ)の追加、変更、移動、削除など、内容を変更できない様に保護する為のパスワード(特定のセルを保護できます)。

この記事では①ファイルを保護するパスワードについて解説します。

2.ファイルを保護するパスワードは2種類ある

エクセルのファイルを保護するのに、2種類のパスワードを設定することが出来ます。

  • 読み取りパスワード
  • 書き込みパスワード

「読み取りパスワード」「書き込みパスワード」それぞれの保護する働きを説明します。

2-1.読み取りパスワードが保護する働き

読み取りパスワードが設定されたエクセルファイルを開くとき、パスワードの入力を求められますので、パスワードを知らない人はファイルの内容を見ることができません。 社外秘扱いの重要な情報が記載されたエクセルファイルであれば、この読み取りパスワードを設定する必要があるでしょう。

特に、社員名簿や顧客リストなど、個人情報を含むエクセルファイルの場合は、必ず設定しましょう。

2-2.書き込みパスワードが保護する働き

書き込みパスワードが設定されたエクセルファイルを開くときに、パスワードの入力が求められますが、パスワードを知らない人でも「読み取り専用」を選択してファイル開くことが出来るので内容を見ることができます。 しかし、パスワードを入力しないで「読み取り専用」で開いた場合、中身を編集して上書き保存はできません。同じ場所であれば「別名で保存する」or同じ名前にするなら「別の場所に保存する」必要があります。

3.パスワードを設定(変更)する方法

読み取りパスワード、書き込みパスワード共に、ファイル保存時にパスワードの設定が出来ます。 以下の手順でパスワード設定画面が表示されますので、任意の文字を入力してください。 設定したパスワードを忘れると、二度とファイルが開けなくなり大変な目にあいます。必ず忘れない様にしてください。

ファイル>名前を付けて保存>保存場所を選択>名前を付けて保存ダイヤログボックス>ツール>全般オプション

4.パスワードを解除する方法

読み取りパスワード、書き込みパスワード共に、ファイル保存時にパスワードの解除が出来ます。 以下の手順でパスワード解除画面が表示されますので「****」と表示されるパスワードを削除してください。

ファイル>名前を付けて保存>保存場所を選択>名前を付けて保存ダイヤログボックス>ツール>全般オプション

5.パスワードに使える文字の種類と数

255文字まで設定でき、英小文字(a~z:26文字種)、英大文字(A~Z:26文字種)、数字(0~9:10文字種)、記号(34文字種)の4種類が使えます。

6.人気のパスワード=危険なパスワード

以下は、人気のパスワード(=危険なパスワード)なので、あなたは使わないでください。

順位パスワード順位パスワード
1位12345611位admin
2位Password12位welcome
3位1234567813位monkey
4位qwerty14位login
5位1234515位abc123
6位12345678916位starwars
7位letmein17位123123
8位123456718位dragon
9位football19位passw0rd
10位iloveyou20位master
出典:SplashData

7.エクセルファイルのパスワードで保護できるのか?

設定したパスワードが良く使われる単語だったり、あなたの誕生日など、他者から類推しやすいものだとすぐに解除されてしまう可能性があります。

もし複雑なものだとしても、短いとプログラムですぐに解読されてしまいますし、長くても時間さえあればプログラムでいつか解読されてしまいます。

この様な状況であることを認識して、エクセルファイルを扱ってください。近くにパスワードをメモした付箋などを貼り付けておかない様にしましょう。

8.パスワードを忘れた場合、解析にかかる時間はどれぐらいか

もし、パスワードを忘れてしまった場合、Microsoft Office 2010のファイルのパスワードを解析するのに、どれぐらいの時間がかかるのかを検証した結果を見つけました。

これは2014年10月に公開された記事で、CPUはIntel Core i7 3770K/GPUはAMD Radeon HD 7970×4基を搭載したパソコンで、当時はなかなか高性能と思われる物ですが、だれでも購入できるパーツを用いています。

パスワードを解析するのにかかる時間 7桁 8桁 9桁 10桁
英小文字のみ(26文字種) 26時間 27日 1.9年 49年
英小文字+英大文字+数字(62文字種) 1.2年 77年 4769年 30万年
英小文字+英大文字+数字+記号(96文字種) 26年 2541年 24万年 2342万年
出典:そのパスワードで大丈夫?~GPGPUによる高速パスワード解析

この様に、利用文字種が英小文字のみで7桁であれば一日で解析できます。但し、悪意を持った者には破られてしまうということですので、最低でも「3種類を使用した8文字以上」のパスワードを設定することを強くおすすめします。 もしパスワードを忘れてしまったら、そのファイルは開けないとあきらめる必要があります。

この記事は以上です。最後までご覧頂き、ありがとうございました。