中級

エクセルで
条件に一致した値を合計する
SUMIF関数


(約文字)

2018-10-08 2019-05-20

エクセルで条件に一致した値を合計するSUMIF関数を解説

エクセルで条件に一致した値を合計するSUMIF関数を解説

エクセルで、指定した条件に一致する値を合計出来る、”IF関数”と”SUM関数”を合わせた様な、とても便利な関数「SUMIF関数」を、初心者の方にも解りやすく・詳しく解説します。

SUMIF関数の使い方や使い処、検索条件を○かつ●と指定する方法や、△又は▲と指定する方法、SUMIF関数の理解に役立つサンプルファイルの提供もあります。

1.SUMIF関数とは

SUMIF関数は、あなたが指定した条件を満たす範囲の合計を求める事が簡単にできる関数です。 合計を計算する”SUM関数”と、条件により処理を2パターンに変える事が出来る”IF関数”を組み合わせて一つの関数にしたものです。

2.SUMIF関数の使い方

合計を求めたいセルに以下の数式(SUMIF関数)を入力します。

=SUMIF(検索範囲,検索条件,合計範囲)

2-1.引数1[検索範囲]

引数1の[検索範囲]には、引数2で指定する[検索条件]にマッチしているものを検索する(探す)セルの範囲を指定します。

2-2.引数2[検索条件]

引数2の[検索条件]には、合計を計算する対象([検索範囲])の条件を指定します。

文字列を検索条件にする場合は、"文字列"の様に"(ダブルコーテーション記号)で検索条件の文字列を括ります。

あいまい検索

[検索条件]は、”ワイルドカード”を使って、あいまいな検索条件を指定することが可能です。エクセルで使えるワイルドカードは次表です。

ワイルドカード意味詳細
*
(アスタリスク)
任意の文字列一部だけ揃っていて他はなんでも良い場合に使います。
?
(クエスチョンマーク)
任意の1文字ひとつで任意の一文字を表します。
~
(チルダ)
ワイルドカード
打ち消し
*を検索する場合に使用(~*と指定)。
?を検索する場合に使用(~?と指定)。

2-3.引数3[合計範囲]

引数3の[合計範囲]には、合計を求めたい値が含まれるセル範囲を指定します。

2-4.注意点

引数1の[検索範囲]と引数3の[合計範囲]の行数(又は列数)は揃える必要があります。

例えば、[検索範囲]がA1:A9なら、合計範囲は[B1:B9]と、行数を揃えないとSUMIF関数がちゃんとした答えを求めてくれませんので、注意指定下さい。

3.SUMIF関数の使い所

SUMIF関数の使い処は、以下の様なリストがあった場合、消耗品だけの合計を求めたい場合に使えます。

SUMIF関数の使い所

3-1.指定方法

具体的には以下の様に指定します。

=SUMIF(C2:C10,"消耗品",B2:B10)

3-2.検索範囲

消耗品か非消耗品かの”分類”が記入してあるセル範囲(今回は「C2:C9」)を指定します。分類を指定する全ての範囲をSUMIF関数の[検索範囲]として指定します。

3-3.検索条件

消耗品に該当する品の合計を求めたいので「"消耗品"」と指定します。今回は検索条件が文字列なので、文字列を""(ダブルコーテーション記号)で囲みます。文字列でない場合は、""で囲む必要はありません。

もし消耗品が◯、非消耗品が×で指定される場合は"◯"と指定します。◯も文字列なので、ダブルコーテーション記号で囲みます。

3-4.合計範囲(B10:B10)

価格の入ったセル範囲を指定します。対象品の分類が消耗品から非消耗品へ(または非消耗品から消耗品へ)変わったとしても、SUMIF関数の答えは自動で更新されます。

4.検索条件を○かつ△(AND)の複数指定したい場合

SUMIF関数では条件を2つ以上に設定できません。複数条件にマッチして合計を求めたい場合は、SUMIF関数名の末尾に複数を表す"S"が追加された”SUMIFS関数”を使います。 ?

=SUMIFS(合計範囲,検索範囲1,検索条件1,検索範囲2,検索条件2,検索範囲3,検索条件3...)

SUMIFS関数では、AND条件でマッチした内容を合計することが出来ます。条件1and条件2and条件3and...。日本語にすると条件1かつ条件2かつ条件3かつ...にマッチした場合に合計を求める。

4-1.SUMIFS関数の検索条件は1つから指定できる

SUMIFS関数では、最低1つから最大で127の検索条件を指定することが可能です。あまり多すぎる条件を指定すると、訳が分からなくなりそうなので、3つぐらいまでにしておいた方が無難な気がしますが...。

ちなみに上記の消耗品の合計を求める例をSUMIFS関数で指定すると以下の様になります。

=SUMIFS(B2:B10,C2:C10,"消耗品")

ということで、SUMIFS関数を覚えれば、一つの条件~127の複数の条件(AND条件)で合計が求められるということになります。SUMIFS関数は、Ver.2007以降のExcelで利用可能です。

5.検索条件を○または△(OR)の複数指定したい場合

SUMIF関数の答えを足し算すれば、検索条件を○又は△と複数の条件にマッチした合計を求めることが出来ます。

=SUMIF(検索範囲,検索条件,合計範囲)+SUMIF(検索範囲,検索条件,合計範囲)

上記の例で具体的には以下の様に指定します。

=SUMIF(C2:C10,"消耗品",B2:B10)+SUMIF(C2:C10,"非消耗品",B2:B10)

6.サンプルファイル

サンプルを含むエクセルファイルです。ダウンロードしてご自身のパソコン等で勉強してみてください。

ダウンロード

この記事は以上です。最後までご覧頂き、ありがとうございました。