【Excel】
ヘッダーやフッターの表示と編集と削除のテク
約~分
(約文字)
2018-11-26 2019-06-28
エクセルのヘッダーやフッターの表示と編集と削除のテク
この記事では、エクセルの「ヘッダー/フッターの表示/編集/削除」について初心者さんに向けて解説します。
上司や同僚や部下が作ったエクセルのファイルに、ヘッダーやフッターが設定してある場合、編集や削除の方法が解らなくて困ることがあります。恥ずかしくて直接本人には聞けないし...
たしかに複数ページの場合、ヘッダーやフッターを設定すれば、各ページに共通した情報を表示/印刷できるので、便利なのですが設定方法が解らなくて困る場面が多々あると思います。
そんなエクセルのヘッダーやフッターの基礎である「表示」「編集」「削除」に関するお悩みを解決するのがこの記事「ヘッダーやフッターの表示と編集と削除のテク」です。
この記事を最後まで読んで頂ければ、ヘッダーやフッターの基礎知識や設定方法だけでなく、ヘッダーやフッターに表示できる文字の装飾や図の調整の仕方まで解ります。
この記事の目次
1.【知識】エクセルのヘッダーとは?
エクセルで”ヘッダー”とは、HEAD(ヘッド:頭)のことで、用紙の上部を指します。
このヘッダーには、文字や画像を表示し、印刷することができます。
ちなみに、”Word”や”PowerPoint”にも、同じくヘッダー機能が搭載されています。
2.【知識】エクセルのフッターとは?
エクセルで”フッター”とは、FOOT(フット:足)のことで、用紙の下部を指します。
このフッターには、ヘッダーと同じく文字や画像を表示し、印刷することができます。
ちなみに、”Word”や”PowerPoint”にも、同じくフッター機能が搭載されています。
3.【知識】ヘッダー/フッターの設定が適用される範囲
エクセルでヘッダーやフッターが適用される範囲(スコープ)ですが、デフォルトではヘッダー/フッターを設定したワークシートの全ページに適用され同じ情報が表示されます。
ひとつのブック(エクセルファイル)に複数のワークシートが含まれる場合、ワークシート毎にヘッダー/フッターの設定が適用され別の内容が表示されます。
例えば、Sheet1の各ページのヘッダーには[日付]を設定し、Sheet2の各ページのヘッダーには[時刻]を設定することもできます。
3-1.Sheet1のヘッダーに「日付」を設定してみる
下の図は、Sheet1のヘッダー右側に[日付]を設定した所。
3-2.Sheet2のヘッダーに「時刻」を設定してみる
下の図は、Sheet2のヘッダー右側に[時刻]を設定した所。
この様に、同じワークシートではヘッダー(フッター)の内容が共通なものが表示され、別のワークシートでは違うものが表示されるということです。
ちなみに、見出しの行を各ページで共通に設定する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
4.【基礎】ヘッダー/フッターに表示できる情報の種類
エクセルのヘッダー/フッターには、以下の8種類の情報を表示することが可能です。
- ①ページ番号
- ②ページ数
- ③日付
- ④時刻
- ⑤ファイルパス
- ⑥ファイル名
- ⑦シート名
- ⑧図
これらを組み合わせたり、任意の文字列と組み合わせて表示できます。
①ヘッダー/フッターに表示できる情報「ページ番号」
対象のシートで印刷される範囲の各ページの番号が表示されます。
②ヘッダー/フッターに表示できる情報「ページ数」
対象のシートで印刷される範囲の総ページ数が表示されます。
P.ページ番号/総ページ数(P.1/n)と印刷させるテクについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
③ヘッダー/フッターに表示できる情報「日付」
エクセルを使っているパソコンのOS(例えば、”Windows”や”MacOS”)が管理している日付を元に表示されます。
表示形式は”yyyy/m/d”で、もし”yy-mm-dd”等に形式を変えたい場合は、マクロ(VBAによるプログラム)に頼る必要があります。
④ヘッダー/フッターに表示できる情報「時刻」
エクセルをお使いのパソコンのOSが管理している時刻を元に表示されます。
表示形式は”hh:mm”がデフォルトで、もし”hh時mm分”等に形式を変えたい場合は、マクロ(VBAによるプログラム)に頼る必要があります。
ちなみに、OSが管理している「日付」と「時刻」は、パソコンがインターネットに接続されている場合は、インターネット経由で自動調整が可能です(デフォルトは自動調整されるようになっている)。
⑤ヘッダー/フッターに表示できる情報「ファイルパス(File Path)」
エクセルファイルのパソコン内の[ファイルの場所]と[ファイル名](例:C:\hoge\example.xlsx)が印刷されます。
ファイルの保存場所は忘れがちなので、印刷しておくと探す手間が省けます。
文字は薄めの色で小さく、目立たない状態で印刷するのがオススメです。
⑥ヘッダー/フッターに表示できる情報「ファイル名」
上記の「ファイルパス」の一部である「ファイルの名」が印刷されます(例:example.xlsx、example)。
ファイル名を資料のタイトルに設定すると便利ですが、OSの設定によってはファイル名拡張子(「.xlsx」「.xls」)が一緒に印刷されてしまう場合があります。
ファイル名拡張子を印刷しない方法ですが、Windowsの場合は以下を設定します。
Windows上で任意のフォルダを開く>[表示]タブ>[ファイル名拡張子]チェックを”外す”
これで、全てのフォルダのファイル名拡張性が非表示になり、エクセルのヘッダーやフッターに指定したファイル名拡張子を非表示にすることが出来ます。
このチェックを入れればファイル名拡張性が表示されるようになります。
⑦ヘッダー/フッターに表示できる情報「シート名」
下部のシートタブに表示されたワークシート名(例:”Sheet1”)をヘッダー/フッターに設定できます。
ワークシート名は、任意の文字列に変えることが出来ます。目的に合わせた名前を付けておくと探す時に便利です。
「ワークシート名」の変更方法
ワークシート名は、以下の2種類の方法で変更可能です。
方法(1):シート名をダブルクリック
ワークシート名をマウスの左ボタンでダブルクリック>編集状態になる>名前を変更する
方法(2):シート名を右クリック
ワークシート名のタブをマウスの右ボタンでクリックし「名前の変更」を選択>名前を変更する
⑧ヘッダー/フッターに表示できる情報「図」
組織、ブランド、商品のロゴなど、図や画像を入れることが出来ます。
図は、”JPEG”、”GIF”、”BMP”、”PNG”、”EPS”、等の一般的なファイル形式に対応しています。
また、図の”大きさ”や”明るさ”を調整してから表示させることも可能です。
上の画像は、アイコン(PNG形式)をヘッダーに表示させてみたものです。
5.【基礎】エクセルのヘッダー/フッターを表示/編集/削除する方法
5-1.ヘッダーの表示/編集/削除
以下は、エクセルでヘッダーを表示、編集、削除するための設定する手順です。
設定したいシートを選択>①[ページレイアウト]>②[ページ設定]>続く...
③[ヘッダー/フッター]タブ>④[ヘッダーの編集]
これで「ヘッダー」ダイヤログボックスが表示されますので、ここからヘッダーの表示/編集/削除が出来ます。
5-2.フッターの表示/編集/削除
以下は、エクセルでフッターを表示、編集、削除するための設定する手順です。上記で説明したヘッダーと同じ手順ですので、画像での説明は割愛させて頂きます。
設定したいシートを選択>[ページレイアウト]>[ページ設定]>[ヘッダー/フッター]タブ>[フッターの編集]
これでフッターを表示/編集/削除することが出来ます。
6.【基礎】先頭ページだけヘッダー/フッターの設定を変える方法
デフォルトではヘッダー/フッターは全てのページで同じ情報が表示されますが、設定することにより先頭ページのみ別のヘッダー/フッターを指定することが出来ます。
設定したいシートを選択>①[ページレイアウト]>②[ページ設定]>続く...
③[ヘッダー/フッター]タブ>④[先頭ページのみ別指定]チェックを”付ける”
これで、[ヘッダーの編集...]ボタンを押すと、[ヘッダー]ダイヤログボックスに[先頭ページのヘッダー]タブが表れて、先頭ページのヘッダーは別の指定ができるようになります。
一方、[フッターの編集...]ボタンを押すと、[フッター]ダイヤログボックスに[先頭ページのフッター]タブが表れて、先頭ページのフッターは別の指定ができるようになります。
7.【応用】ヘッダー/フッターに表示する”文字”の装飾
ヘッダーやフッターに表示する文字は、装飾が可能です。装飾は以下が可能です。これは[セルの書式設定]>[フォント]タブと同じ設定が可能です。
- ①フォント名(PCにインフトール済みのフォントが指定可)
- ②スタイル(標準/斜体/太字/太字斜体)
- ③サイズ
- ④下線(なし/下線/二重下線)
- ⑤色
- ⑥文字飾り(取り消し線/上付き/下付き)
私は、この中で「①フォント名」「②スタイル(太字)」「③サイズ」を調整することが多いです。
8.【応用】ヘッダー/フッターに表示する”図”の挿入と調整
”図”は、簡単に挿入でき、エクセル上から簡易調整も可能です。
8-1.図を挿入する手順
設定したいシートを選択>①[ページレイアウト]>②[ページ設定]>続く...
③[ヘッダー/フッター]タブ>④[ヘッダーの編集]
⑤[左側/中央部/右側]から図を挿入したい場所を選ぶ>⑥[図の挿入]
⑦画像の挿入画面が表示される>続く...
⑧画像のある場所を選択>⑨画像を選択>⑩[挿入]
これで”図”が表示されました。
8-2.図の調整
図の調整は、以下の[サイズ]タブ[図]タブが可能です。
[サイズ]タブ
①サイズと角度
高さ、幅、回転角度
②倍率
高さ、幅、縦横比を固定する、元のサイズを基準にする
「図」タブ
①トリミング範囲
左、右、上、下
②イメージコントロール
色(自動/グレースケール/白黒/ウォッシュアウト)、明るさ、コントラスト
9.【参考】ヘッダー/フッターに表示できる”図”の形式
ヘッダーやフッターには様々な形式の画像が表示できますが、一覧にまとめると、以下の種類に対応出来ます。
ファイル形式 | 概要説明 |
---|---|
EMF形式 | Windowsで高速印刷を行うために作成される中間ファイル形式。 「Enhanced Metafile」の略。 |
WMF形式 | Windowsで標準サポートしているベクター形式の画像ファイル形式。 「Windows Meta File」の略。 |
JPG形式 JPEG形式 JPE形式 | コンピュータなどで扱われる静止画像データを圧縮する方式のひとつ。 「Joint Photographic Experts Group」の略。 |
JFIF形式 | JPEG方式で圧縮された画像データに画像情報などを付加するための標準フォーマット。 「JPEG File Interchange Format」の略。 |
PNG形式 | コンピュータでビットマップ画像を扱うフォーマットで圧縮による画質の劣化がない。 「Portable Network Graphics」の略。 |
BMP形式 | Windows標準では無圧縮のファイルを生成する。 「Microsoft Windows Bitmap Image」の略。 |
DIB形式 | BMP形式参照。 「Device Independent Bitmap」の略。 |
RLE形式 | データ圧縮アルゴリズムの一つで、可逆圧縮に分類される。 「Run-Length Encoding」の略。 |
GIF形式 | 256色以下の画像を扱うことができる可逆圧縮形式。 「Graphics Interchange Format」の略。 |
EMZ形式 | Officeファイル上で作られる画像ファイルの一種。 「Compressed Windows Enhanced Metafile」の略。 |
WMZ形式 | Windows上の画像ファイルフォーマットの1つ。 「Windows Metafile」の略。 |
PCZ形式 | Macintosh PICT ファイル |
TIF形式 TIFF形式 | ビットマップ形式の画像データを保存するためのファイル形式の一つ。 様々な符号化方式に対応している。「Tagged Image File Format」の略 |
EPS形式 | Adobe社が開発したベクトルとビットマップの両データを含む画像形式。 高品質での印刷が保証できる。「Encapsulated PostScript」の略。 |
PCT形式 PICT形式 | Mac OSのためのメタファイル。印刷には適していない。 |
WPG形式 | (調査中) |
まとめ
このページでは、エクセルの「ヘッダー/フッターの表示/編集/削除」について、以下を解説してきました。
- ・ヘッダーは用紙の上部、フッターは用紙の下部を示す。
- ・ヘッダー/フッターには、ファイル情報等が表示できる。
- ・ヘッダー/フッターを表示/編集/削除する方法は[ページ設定]から。
- ・ヘッダー/フッターは、ワークシートに含まれる全てのページに同じものが適用されるのが基本。
- ・但し、先頭ページだけヘッダー/フッターの設定を変えることも可能。
- ・ヘッダー/フッターの”文字列”はセルの書式設定と同様の装飾ができる。
- ・ヘッダー/フッターの”図”は一般的なファイル形式に対応し、エクセルで簡易調整も可能。
ご理解いただけましたでしょうか?
次は、あなたが実際にエクセル上で実際に作業してみて下さい。 自分の手を動かすことが、パソコンスキル向上の近道です。
この記事は以上です。