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【Excel】VLOOKUP関数の使い方 初心者さん向け解説


(約文字)

2018-09-17 2019-07-24

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  • Excel
  • VLOOKUP関数
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【Excel】VLOOKUP関数の使い方 初心者さん向け解説

【Excel】VLOOKUP関数の使い方 初心者さん向け解説

  • 「エクセルのVOOKUP関数はどんな場面で使えばいいの?」
  • 「ExcelのVOOKUP関数の使い方がよく解らなくて困っている...」
  • 「VOOKUP関数の引数の指定方法は?」

この記事を読めば、エクセルのVOOKUP関数の疑問や問題を解決できます。

更に、VLOOKUP関数名の意味は?身近なものに例えると?なども解説します。

説明に使ったエクセルファイルです。ダウンロードして自身の端末で確認してみてください。

1.【知識】エクセルのVLOOKUP関数とは?

VLOOKUP関数で出来る事

VLOOKUP(ブイ・ルックアップ)関数は、他の表から条件に一致した情報を抽出し別表などのセルに表示する事が出来る、便利な関数です。

この様な参照して抽出する作業を人間が行うと間違える可能性が高いですが、VLOOKUP関数を使えば間違いは絶対に発生しません。

VLOOKUP関数は取っつき難い

エクセル初心者全員が初めてVLOOKUP関数を使おうとすると100%つまずくでしょう。

私も初心者頃につまずいて悩んだ記憶があります。その理由は2点あると思います。

  • 【理由①】何が出来るか関数名から想像できない。
  • 【理由②】引数を4つも指定する必要がある。

これらを次項で説明します。

2.【知識】VLOOKUP関数を身近なものに例える

関数名の意味

VLOOKUP関数は、Vertical(垂直方向)にLOOKUP(見上げる)という意味を持つ関数です。

VLOOKUP関数は、Vertical(垂直方向)にLOOKUP(見上げる)という意味を持つ関数です。

「垂直方向に検索し、条件に合ったものを抽出する」という機能を持っています。

又、エクセルにはHLOOKUP関数もあり、これはHorizontal(水平方向)にLOOKUP(見上げる)という意味を持つ関数です。

更に、”Vertical(垂直方向)”も”Horizontal(水平方向)”も付かないLOOKUP関数もあります。

身近なものに例える

VLOOKUP関数を例えるとどんな事でしょうか?

「名前を知っている相手を、電話帳から探し出し、電話番号をメモに書き出す」

この様に配布される”電話帳”を使うことに似ている関数だと思って頂ければ理解がしやすいと思います。

3.【基礎】VLOOKUP関数の使い方の基礎

対応バージョン

  • Excel365
  • Excel2019
  • Excel2016
  • Excel2013
  • Excel2010
  • Excel2007

基本構文

VLOOKUP関数の基本構文は、以下の様に指定します。

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索条件)

引数

VLOOKUP関数の4つの引数には、以下を指定します。

引数1:検索値

引数2:検索範囲の中から検索したい値を指定します。

簡単に言えば「何を検索するか」です。

数値、計算式、文字列、セル番号を指定できます。

引数2:検索範囲

引数1:検索値を検索する範囲を指定します。

簡単に言えば「どこを検索するか」です。

引数2:検索範囲の指定には、二つのポイントがあります。

引数2:検索範囲を指定するポイント①

ひとつ目のポイントは、引数1:検索値が入力されたセルが、引数2:検索範囲の一番左の列になる様に指定する必要があります。

もし一番左の列に引数1:検索値にマッチする値が存在しないと、意図した結果が得られません。

引数2:検索範囲を指定するポイント②

ふたつ目のポイントは、VLOOKUP関数の式を他のセルにコピーすることを考慮して検索範囲のセル番地を絶対参照で指定しておきます。

検索範囲は、左上のセル番地(始点)と右下のセル番地(終点)として「A1:B5」の様に指定するのを「$A$1:$B$5」とし絶対参照で指定します。

引数3:列番号

引数2:検索範囲で指定した範囲の左から右に向かって何列目を抽出するかを”正の値”で指定します。

簡単に言えば「どの列から取り出すか」です。

この引数3:列番号には”負の値”を指定することは出来ないので、VLOOKUP関数で引数3:列番号で指定した左側のセルの内容を抽出することは出来ません。

どうしても左側を抽出したい場合は、INDEX関数とMATCH関数を組み合わせると可能です。

引数4:検索条件

引数4:検索条件(検索方法)に指定できるのは「FALSE」又は「TRUE」のどちらか一つです。

基本的には「とりあえずFALSEを指定」すれば問題ありません。

「FALSE」と「TRUE」の検索方法の違いは以下になります。

FALSEの検索方法

完全に一致する値を検索したい場合に指定します。

この場合、引数2:検索範囲の一番左の列の並び順は特に制約はありません。

TRUEの検索方法

近似値を含めて検索したい場合に指定します。

この場合、引数2:検索範囲の一番左の列の並び順は”昇順”にしておく必要があります。

ちなみに、引数4:検索条件に何も指定しない場合は「TRUE」と見なされます。

4.【準備】VLOOKUP関数を使う前の準備

VLOOKUP関数を使う前には、以下の二つの準備が必要です。

  • 【準備①】VLOOKUP関数を使って参照する元の表
  • 【準備②】VLOOKUP関数から参照される表

【準備①】VLOOKUP関数を使って参照する元の表

一つ目の準備が必要なものは、VLOOKUP関数を使って参照する元の表で、例えば”売上集計表”等です。

【準備①】VLOOKUP関数を使って参照する元の表(例えば、売上集計表)

【準備②】VLOOKUP関数から参照される表

二つ目の準備が必要なものは、VLOOKUP関数から参照される表で、例えば”商品マスタ”等です。

【準備②】VLOOKUP関数から参照される表(例えば、商品マスタ)

”参照する元の表”と”参照される表”の関係性

VLOOKUP関数のために準備した”参照する元の表”である「売上集計表」と、”参照される表”である「商品マスタ」の関係性を整理しておきましょう。

関係性を手順を追って説明すると、以下の流れになります。

【流れ①】「売上集計表」の商品コード欄に”商品コード”を入力する

【流れ①】「売上集計表」の商品コード欄に”商品コード”を入力する

【流れ②】「商品マスタ」から”品名”と”単価”が抽出される

【流れ②】「商品マスタ」から”品名”と”単価”が抽出される

【流れ③】「売上集計表」の品名欄と単価欄に”品名”と”単価”が表示される

【流れ③】「売上集計表」の品名欄と単価欄に”品名”と”単価”が表示される

5.【実践】VLOOKUP関数を使ってみる

【手順①】「売上集計表」の”品名”を「商品マスタ」から抽出して自動表示する

VLOOKUP関数の知識や準備ができましたので、次は実際にVLOOKUP関数の引数に必要な情報をあてはめてみましょう。

VLOOKUP関数の基本構文と引数は以下でした。

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索条件)

「売上集計表」の”品名”をVLOOKUP関数で表示されることを例に、4つの引数を指定しましょう。

①セルD4を選択>②「fx」ボタンを押し>「関数の挿入」ダイヤログボックスを表示させます。

①セルD4を選択>②「fx」ボタンを押し>「関数の挿入」ダイヤログボックスを表示させます。

③関数の分類:すべて表示を選択>④関数名:VLOOKUP関数を選択>⑤[OK]

③関数の分類:すべて表示を選択>④関数名:VLOOKUP関数を選択>⑤[OK]

引数1:検索値

「売上集計表」の”商品コード”のセル番地「C4」を指定します。

VLOOKUP関数を使ってみる 引数1:検索値を指定する

引数2:検索範囲

「商品マスタ」の全体はセルB3~E8なので「B3:E8」を指定します。

VLOOKUP関数を使ってみる 引数2:検索範囲を指定する

引数3:列番号

”品名”は「商品マスタ」の左から2列目にあるので「2」を指定します。

VLOOKUP関数を使ってみる 引数3:列番号を指定する

引数4:検索条件

完全に一致する値を検索したいので「FALSE」を指定します。

VLOOKUP関数を使ってみる 引数4:検索条件を指定する

これで売上集計表の品名がVLOOKUP関数によって商品マスタから呼び出され、自動で表示することが出来ました。

指定した式を整理

指定した式を整理してまとめると以下のようになります。

指定した数式

【手順②】「売上集計表」の”単価”を「商品マスタ」から抽出して自動表示する

【手順①】で”品名”の表示が出来ましたので、次は”単価”を表示さたいと思います。

上記の式を一部修正して流用するのが楽です。

引数1:検索値を相対参照(C4)から複合参照($C4)にする。

引数1:検索値を相対参照から複合参照にする。

引数2:検索範囲を相対参照(商品マスタ!B3:E8)から絶対参照(商品マスタ!$B$3:$E$8)にする。

引数2:検索範囲を相対参照から複合参照にする。

セルD4の式をE4にコピーし、引数3:列番号を2から3にする

引数3:列番号を2から3にする。

【手順③】「売上集計表」の1行目の計算式を2行目以降にコピーする

セルD4~E4の式をコピーし、セルD5~E12へ貼り付けます。

【手順③】「売上集計表」の1行目の計算式を2行目以降にコピーする

後は、必要な情報を入力すれば、売上集計表が完成します。

後は、必要な情報を入力すれば、売上集計表が完成します。

まとめ

このページでは、エクセルの「VLOOKUP関数」について、以下を解説してきました。

  • ・VLOOKUP関数は他の表から条件に一致した情報を抽出し、別のセルに表示する事が出来る関数。
  • ・VLOOKUP関数は「垂直方向に見上げる」の意味で、身近なものにたとえると「名前を知っている相手を、電話帳から探し出し、電話番号をメモに書き出す」。
  • ・VLOOKUP関数の使い方は「=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索条件)」と引数を指定。
  • ・VLOOKUP関数を使う前の準備として「VLOOKUP関数を入力してある表」と「VLOOKUP関数から参照する表」の二つを準備する必要がある。

ご理解いただけましたでしょうか?

次は、あなたが実際にエクセル上で実際に作業してみて下さい。 自分の手を動かすことが、パソコンスキル向上の近道です。

この記事は以上です。