【Excel】円周率の入れ方とパイ計算(PI関数)
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(約文字)
2010-04-18 2019-07-08
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- Excel
- 円周率
- 入れ方
- PI関数
エクセルで円周率(3.14)の入れ方や、π (パイ)を使った計算を解説。
この記事では、エクセルで円周率(3.14)の入れ方と、パイ(π)を使ったの面積を求める計算や円周の長さを求める計算について解決します。
エクセルで円の面積を求めたり、円周の長さを求める計算って、円周率(π)を使う必要があってよく解りませんよね。
そんな円周率(π)を使うエクセルの計算に便利なのがPI関数です。 PI関数が解れば、円の面積を求めたり、円周の長さを求める計算が簡単に出来ます。
この記事を読んで、エクセルの円周率の入れ方や、π(パイ)を使った計算の疑問を解決し、脱初心者を目指しましょう。
この記事の説明で使用したエクセルファイルです。 ダウンロードして頂ければ、自身の端末で確認が可能です。
この記事の目次
1.【基礎】エクセルで円周率(π:パイ)ならPI関数が便利
エクセルで”円周率(ギリシャ文字の π:パイ)”を扱う場合、「”3”だと桁が少なすぎる?」「”3.14”でいいんだっけ?」と悩んでしまいます。
そんな場合は、Excelに初めから用意されている「PI関数」を利用するのが便利です。
円周率は無理性、超越性、ランダム性を持っています。
2.【基礎】PI関数の入れ方(構文)
対応バージョン
- 365
- 2019
- 2016
- 2013
- 2010
- 2007
基本構文
PI関数の入れ方ですが、以下の様な構文で指定します。
=PI()
たったこれだけです。内部的には小数点以下の桁数が14桁の値として計算されます。
具体的には”3.14159265358979”です。
【参考】ボイジャー1号と円周率
※画像引用元:voyager.jpl.nasa.gov
1977年にNASAが打ち上げた「ボイジャー1号」は、最も地球から遠い195億kmまで到達した無人宇宙探査機として有名です(現在も稼働中)。
地球とボイジャー1号との距離を計算するのに、円周率を「14桁で計算した場合」と「15桁で計算した場合」で誤差はたったの11.7cmしかないそうです。
詳細はNASAが円周率を15桁目までしか使わない理由を参照してください。
要は一般的な円周率を使った計算であれば小数点以下は、エクセルのデフォルトの14桁あれば十分ということです。
ちなみに2019年の時点ではコンピュータにより小数点以下31.4兆桁まで計算されているそうです。
3.【注意点】PI関数の引数の指定で注意すること
2-1.PI関数に引数は不要
注意点ですが、PI関数には引数はありません。
カッコは必要ですが、カッコ内は何も指定する必要はありません。
2-2.PI関数に引数を指定するとどうなるのか?
もし、PI関数に引数を指定するとどうなるのでしょうか?
この様に「関数に問題が見つかった」と注意が表示されて、PI関数の入力が確定できません。
4.【知識】PI関数から返される円周率は小数点以下は何桁なのか?
3-1.PI関数から返される小数点以下の桁数
PI関数を実際にセルに入力してみると以下の様に「3.141592654」と、小数点以下が9桁表示されます。
もっと小数点以下の桁を表示させたい場合は、以下の操作を行います。
【手順①】セルの幅を広げる
セルの幅を広げたい列の番号(DとEの間)の右側にある区切り線の上にカーソルを移動し、マウスの左ボタンを押して、右にドラッグする。
後から調整できますので、幅を広めにしておきましょう(今回は幅16.00/133ピクセルに設定しました)。
【手順②】小数点以下の表示桁数を増やす
表示桁数を増やしたいセルを選択し以下の操作をする。
ホームタブ>小数点以下の表示桁数を増やす>必要な分だけクリック(クリックした分だけ、桁数が増えていきます)
これで小数点以下14桁まで表示することが出来ます。
5.【具体例】エクセルでPI関数を使い円の面積を求める方法
4-1.円の面積を求める一般的な公式
まずは算数のおさらいです。円の面積を求める一般的な公式は以下です。
「π×半径の2乗」= 「πr2(パイ・アール・ジジョウ)」
4-2.エクセルで円の面積を求める方法
セルB3に円の半径(の長さ)が入力されていてる場合
=PI()*B3^2
これで円の面積が求められます。
ちなみに”^2”は2乗を表しています。
エクセルの累乗/べき乗については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
4-3.PI関数で求めた円の面積を四捨五入する
PI関数で求めた円の面積を四捨五入するには、求めた答えをROUND関数へ渡せば丸められます。
=ROUND(PI()*B3^2,3)
この様に、ROUND関数の引数1に四捨五入の対象である円の面積を求める数式として”PI()*B3^2”を指定します。
ROUND関数の引数2には”3”を指定しましたので、小数点第3位が四捨五入され小数点第2位まで求められます。
6.【具体例】エクセルでPI関数を使い円周の長さを求める方法
5-1.円の面積を求める一般的な公式
まずは算数のおさらいです。円周の長さを求める一般的な公式は以下です。
「2×π×半径 」= 「2πr(”ニ・パイ・アール”)」
5-2.エクセルで円周の長さを求める方法
セルB3に円の半径(の長さ)が入力されていてる場合
=2*PI()*B3
これで円周の長さが求められます。
5-3.PI関数で求めた円周の長さを四捨五入する
PI関数で求めた円周の長さを四捨五入するには、求めた答えをROUND関数へ渡せば丸められます。
=ROUND(2*PI()*B3,3)
この様に、ROUND関数の引数1に四捨五入の対象である円周の長さを求める数式として”ROUND(2*PI()*B3,3)”を指定します。
ROUND関数の引数2には”4”を指定しましたので、小数点第4位が四捨五入され小数点第3位まで求められます。
7.【参考】π 小数点以下314桁
3.
1415926535
8979323846
2643383279
5028841971
6939937510(000桁~050桁)
5820974944
5923078164
0628620899
8628034825
3421170679(051桁~100桁)
8214808651
3282306647
0938446095
5058223172
5359408128(101桁~150桁)
4811174502
8410270193
8521105559
6446229489
5493038196(151桁~200桁)
4428810975
6659334461
2847564823
3786783165
2712019091(201桁~250桁)
4564856692
3460348610
4543266482
1339360726
0249141273(251桁~300桁)
7245870066
0631(301桁~314桁)
まとめ
このページでは、エクセルの「円周率/パイ計算/PI関数」について、以下を解説してきました。
- ・エクセルで円周率(π:パイ)の入れ方は、PI関数が便利
- ・エクセルのPI関数は”=PI()”と指定する(引数を指定する必要なし)
- ・PI関数から返される円周率の小数点以下は最大14桁
- ・エクセルでPI関数を使い円の面積を求める方法は”=A2^2*PI()”
- ・エクセルでPI関数を使い円周の長さを求める方法は”=2*PI()*A2”
ご理解いただけましたでしょうか?
次は、あなたが実際にエクセル上で実際に作業してみて下さい。 自分の手を動かすことが、パソコンスキル向上の近道です。
この記事は以上です。