Excelで「四捨五入」の設定
ROUND関数の使い方
「切り捨て」「切り上げ」も解説
約~分
(約文字)
2015-05-15 2019-02-22

Excelで四捨五入の設定 ROUND関数(”切り捨て”や”切り上げ”も)
この記事は、エクセルで四捨五入の設定方法を初心者さんに向けてわかりやすく解説します。 「ROUND関数」を利用することで四捨五入だけでなく、数値の丸め(切り上げ/切り捨て)や、消費税の端数の処理にも対等できます。 関数を使いますが計算式も簡単ですので「楽したい」ならここでやり方を覚えてしまいましょう。
この記事の目次
1.数値の丸め処理は関数が便利
エクセルの数値の丸め処理を行うなら関数を利用するのが便利です。 四捨五入なら「ROUND関数」、切り上げなら「ROUNDUP関数」、切り捨てなら「ROUNDDOWN関数」です。
これら「丸め関数」を利用すると「四捨五入」「切り上げ」「切り捨て」が簡単に行えます。(「丸め関数」勝手に命名しましたw) この3つの関数はどれも指定方法は同じなので、一つ使い方を覚えればどれでも使えるようになります。 ここで一気に覚えてしまいましょう。
丸め種類 | 関数 | 例1 | 例2 |
---|---|---|---|
四捨五入 | ROUND関数 | 1234.56→1234.6 | 123.4→123 |
切り上げ | ROUNDUP関数 | 1234.56→1234.6 | 123.4→124 |
切り捨て | ROUNDDOWN関数 | 1234.56→1234.5 | 123.4→123 |
2.丸め処理の基本
エクセルの丸め処理を図解すると以下の様になります。一見複雑そうに見えるかもしれませんが、そんな難解ではありません。まずは以下の図をじっくり一分ほど眺めてみてください。

丸めの種類と関数
まずは丸め処理の種類と使用する関数は、先ほど説明した通り「四捨五入」「切り上げ」「切り捨て」の3種類あります。
丸めの関数の基本
次に丸めに利用する関数の指定方法ですが、2つの引数を指定します(ここではROUND関数で説明しますが、ROUNDUP関数とROUNDDOWN関数共に指定する方法は一緒です)。
=ROUND(引数1,引数2)
2つの引数には、以下を指定します。
引数1
引数1は、丸めの対象の数値を指定します。通常は「セル番地」を指定しますが「値」や「式」を指定することもできます。
引数2
引数2は、求めたい(小数点以下の)桁数を指定すると右隣の桁が丸められます。通常は「数値」を指定しますが「セル番地」や「式」を指定することもできます。(「式」は多分使わないでしょう) 又、上図でカッコにより示したようにマイナスの値を指定することで整数の四捨五入も可能です。
戻り値
戻り値は、”123.4567”の場合を例にすると以下の様になります。
求めたい桁数 | 引数2指定値 | 丸め関数の働き | 戻り値(結果) |
---|---|---|---|
百の位まで | -2 | 十の位が丸められる | 100 |
十の位まで | -1 | 一の位が丸められる | 120 |
一の位まで | 0 | 小数第1位が丸められる | 123 |
小数第1位まで | 1 | 小数第2位が丸められる | 123.5 |
小数第2位まで | 2 | 小数第3位が丸められる | 123.46 |
小数第3位まで | 3 | 小数第4位が丸められる | 123.457 |
小数第4位まで | 4 | 小数第5位が丸められる | 123.4567 |
引数に関しては”Excelの「引数」とは?”の記事で詳しく解説していますので、良ければそちらを参照してください。
3.四捨五入の方法(ROUND関数)
例えば、A2セルに円の半径が入力されていて、B2セルに円の面積を求めたい場合、以下の式をB2セルに入力します。 但し、数値の丸めの条件は小数点以下第一位を四捨五入し整数部まで求めるとします。
=ROUND(A2*A2*3.14,0)
(全ての文字は半角英数で入力する必要があります)
引数1には、円の面積を求める計算式「A2*A2*3.14」と指定します。
引数2には、整数部まで求めたいので「0」を指定します。

もし小数点以下第一位まで求めたいなら、引数2には「1」を指定します。

ちなみに「PI関数」に関しては”PI関数:円周率(π)の入力や計算”の記事で詳しく解説していますので、良ければそちらを参照してください。
4.切り上げの方法(ROUNDUP関数)
切り上げの方法はROUNDUP関数を利用します。
=ROUNDUP(引数1,引数2)
引数1は切り上げの対象、引数2は表示させたい桁数を指定します。
5.切り捨ての方法(ROUNDDOWN関数)
切り捨ての方法はROUNDDOWN関数を利用します。
=ROUNDDOWN(引数1,引数2)
こちらも引数1は切り捨ての対象、引数2は表示させたい桁数を指定します。
6.[応用]千円単位で四捨五入
企業の売上等、大きな金額を扱う場合に、単位を「XXX千円(K)」や「YYY百万円(KK)」で表示し見やすくしたい場合があります。 この場合、ROUND関数を応用することで、数値を丸めながら千円単位や百万円単位で表示することが可能です。
大きな数字を単位を付けて見やすくする方法は”千円単位で四捨五入する”の記事で詳しく解説していますので、良ければそちらを参照してください。
7.消費税は切り上げ?切り捨て?
消費税の端数処理は悩みどころですが、法律的には「切り上げ」「切り捨て」どちらでもOKの様です。 但し、顧客の事を考えれば「切り捨て」してあげるのが満足度を高めると思いますので、よく検討してください。
今後、消費税が8%~10%~15%と変わっても簡単に修正できる数式の設定方法は”消費税を自動計算する方法”の記事で詳しく解説していますので、良ければそちらを参照してください。
この記事は以上です。最後までご覧頂き、ありがとうございました。

親入社員「四捨五入って何ですか?」
新入社員の中には「四捨五入」って何ですか?と言葉を知らない方がいるようです。 本人もですが、企業としてそんな人を入社させて大丈夫?と心配になります。
さて、エクセルで四捨五入はこのページの記事で説明したようにROUND関数を使えば誰でも簡単に出来てしまいます。 但し、四捨五入の意味を知らないと、計算結果があっているのかどうか、判断ができません。
そこで四捨五入の説明です。
四捨五入は半端な数を処理する方法のひとつで、ある桁までの値がほしい時、その下の桁が5未満(4、3、2、1)なら切り捨て、5以上(5、6、7、8、9)なら切り上げます。
これ解らない方は、この文をゆっくり100回音読してください。
それでも解らない方はExcelの前に、もう一回小学校の算数の教科書を入手して勉強し直しを強くおすすめします。