【Excel】CONFIDENCE関数-母集団に対する信頼区間を求める-
約~分
(約文字)
2019-08-06
- Keyword
- Excel
- CONFIDENCE関数
- 信頼区間
- 優位水準α
- 標準偏差σ
- 標本数n
CONFIDENCE関数とは
エクセルの「CONFIDENCE関数(コンフィデンス)」は母集団に対する信頼区間を返す関数です。
簡単に言えば、「母分散がわかっている、又は、標本数が十分に揃っている場合、母集団の平均に対する信頼区間を返す」を求める関数です。
- 学生n人をテストし、正規分布になった標準偏差σがわかっています。この母集団の95%信頼区間を求める。
この様な場合に利用するのが「CONFIDENCE関数」です。
構文と引数
- 365
- 2019
- 2016
- 2013
- 2010
- 2007
=CONFIDENCE(優位水準α,標準偏差σ,標本数n)
引数 | 要否 | 内容 |
---|---|---|
優位水準α | 必須 | 信頼度を計算するために使用する有意水準を指定します。 |
標準偏差σ | 必須 | データ範囲の母標準偏差を指定します。これは既知の値であると仮定されます。 |
標本数n | 必須 | 標本数を指定します。 |
※信頼度は100*(1-優位水準α)%で計算されます。つまり、優位水準αが0.05であるとき、信頼度は0.95=95%になります。
ポイント
正規分布を使用して、母集団の平均に対する信頼区間を求めます。
信頼区間は値の範囲です。標本平均xはこの範囲の中心にあり、範囲はx±CONFIDENCEとなります。
たとえば、電子メールで注文された商品の配達所要時間の標本平均がxである場合、母集団の平均の範囲はx±CONFIDENCEとなります。 この範囲内の母集団の平均μ0について、xよりもμ0から離れた標本平均が得られる確率はαより大きくなります。 この範囲内にない母集団の平均μ0について、xよりもμ0から離れた標本平均が得られる確率はαより小さくなります。 つまり、x、標準偏差、および標本数を使用して、母集団の平均がμ0であるという仮説の有意水準αにおける両側検定を行うとします。 次に、μ0が信頼区間内にある場合はその仮説を拒否せず、μ0が信頼区間内にない場合はその仮説を拒否します。 信頼区間を使用して、次の商品の配達時間が信頼区間内にある確率が1-αであると推測することはできません。
出典:Microsoft - Office サポート
CONFIDENCE関数の解説
出典:Microsoft - Office サポート
- ・引数に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返されます。
- ・α ≦ 0 または α ≧ 1 の場合、エラー値 #NUM! が返されます。
- ・標準偏差 ≦ 0 の場合、エラー値 #NUM! が返されます。
- ・標本数が整数でない場合は、小数部が切り捨てられます。
- ・標本数 < 1 の場合、エラー値 #NUM! が返されます。
- ・α = 0.05 と仮定した場合、標準正規分布曲線より下の領域で、(1 - α) つまり 95% の範囲を計算する必要があります。 この値は ± 1.96 となります。
CONFIDENCE関数の使用例
学生100人(B3)をテストしたところ、標準偏差σ15(B2)の正規分布になっていました。この母集団の95%信頼区間(優位水準α=0.05(B1))を求めるには、以下の様に指定します。
=CONFIDENCE(B1,B2,B3)
=2.939946
注意事項
重要: この関数は、より精度が高く、その使い方をより適切に表す名前を持つ、新しい 1 つ以上の関数で置き換えられました。 この関数は下位互換性のために引き続き利用可能ですが、Excel の将来のバージョンでは利用できなくなる可能性があるため、今後は新しい関数を使用することを検討してください。
出典:Microsoft - Office サポート
より新しい「CONFIDENCE.NORM関数、CONFIDENCE.T関数」の利用を推奨します。
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