【Excel】演算子とは?16ある演算子一覧と計算の優先順位を整理
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2017-07-02 2019-07-26
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- Excel
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- 演算子一覧
- 優先順位
【Excel】演算子とは?16ある演算子一覧と計算の優先順位を整理
- 「エクセルの演算子とは何か?」
- 「演算子には何があるのか一覧で見たい」
- 「エクセルの演算子の優先順位は?」
- 「エクセルの計算の順番を変える方法は?」
この記事を読めば、エクセルの演算子に関する疑問を解決できます。
この記事の目次
1.エクセルの演算子とは?
Excelの計算は「演算子」と計算の各要素を組み合わせることで、複雑な計算が可能になります。
演算子には4種類/16個あります。
- 【算術演算子(6個)】加算、減算、乗算、除算、割合、累乗する
- 【比較演算子(6個)】二つの値(数や文字列)の大小を比較する
- 【文字列連結演算子(1個)】文字列を繋げる(連結する)
- 【参照演算子(3個)】複数のセル参照を指定する
各演算子について、以下で詳しく説明します。
2.算術演算子とは(さんじゅつえんざんし)
算術演算子は、数値やセル番地と組み合わせる事で、基本的な四則演算などの計算を行うことが出来る演算子です。
記号 | 意味 | 説明 |
---|---|---|
+(プラス) | 加算 | A1+B1(A1にB1を足す) |
-(マイナス) | 減算 符号 | A1-B1(A1からB1を引く) -10 |
*(アスタリスク) | 乗算 | A1*B1(A1とB1を掛ける) |
/(スラッシュ) | 除算 | A1/B1(A1をB1で割る) |
%(パーセント) | 割合 | A1*80% (A1に0.8を掛ける) |
^(キャレット) | 累乗(るいじょう) | A1^B1(A1をB1乗する) |
3.比較演算子とは(ひかくえんざんし)
比較演算子は、2つの値(数値や文字列)の大小を比較する演算子で、数式の論理式に用います(例えば、IF関数)。
記号 | 意味 | 説明 |
---|---|---|
= | 等しい | A1=B1(A1とB1が等しければTRUE、等しくなければFALSE) |
<> | 等しくない | A1<>B1(A1とB1が等しければFALSE、等しくなければTRUE) |
> | より大きい | A1>B1(A1がB1より大きければTRUE、小さくなければFALSE) |
< | より小さい | A1<B1(A1がB1より小さければTRUE、小さくなければFALSE) |
>= | 以上 | A1>=B1(A1がB1以上であればTRUE、以上でなければFALSE) |
<= | 以下 | A1<=B1(A1がB1以下であればTRUE、以下でなければFALSE) |
具体例
例えば、セルA1とセルA2の内容を比較し、等しければ”○”、等しくければ”×”と表示させたい場合は、以下の様に指定します。
=IF(A1=A2,"○","×")
例えば、セルB1とセルB2の内容を比較し、セルB1の方が大きければ”○”、セルB2の方が大きい又はセルB1とセルB2が等しければ”×”と表示させたい場合は、以下の様に指定します。
=IF(B1>B2,"○","×")
例えば、セルB1とセルB2の内容を比較し、セルB1の方が大きい又はセルB1とセルB2が等しければ”○”、セルB2の方が大きければ”×”と表示させたい場合は、以下の様に指定します。
=IF(B1>=B2,"○","×")
4.文字列連結演算子とは(もじれつれんけつえんざんし)
文字列連結演算子は、文字列をつなげる為の演算子で、二つのセルの内容を繋げたり、文字の前後にスペースを追加する時に使います。
記号 | 意味 | 説明 |
---|---|---|
&(アンパサンド) | 結合又は連結 | A1&B1(A1の文字列にB1の文字列を連結させる) |
具体例
例えば、A1セルに入った苗字と、B1セルに入った名前の間にスペースを入れたい場合は、以下の様に指定します。
=A1&" "&B1(ここでは二つのダブルクォーテーション記号の間には半角のスペースを指定してあります。)
例えば、A1セルに入った名前の後ろに様を追加したい場合は、以下の様に指定します。
=A1&"様"
例えば、A1セルに入った苗字と、B1セルに入った名前の間にスペースを入れ、更に末尾に「様」を付けたい場合は、以下の様に指定します。
=A1&" "&B1&"様"
5.参照演算子とは(さんしょうえんざんし)
参照演算子は、関数の引数などで指定する計算の対象であるセル範囲を結合する演算子です。
記号 | 意味 | 説明 |
---|---|---|
:(コロン) | セル範囲 | A1:D5(A1からD5の間にある全セルを指定) |
,(カンマ) | 複数のセル範囲 | A1,B3,C5(A1,B3,C5セルを指定) |
" "(スペース) | 共通部分のセル範囲 | C1:D10 A4:F5(重複するC4からD5の間にある全セルを指定) |
具体例
例えば、セル範囲を指定したい場合は、以下の様に指定します。
=SUM(A1:B2)
例えば、複数のセルを指定したい場合は、以下の様に指定します。
=SUM(A1,C3,E5)
例えば、共通のセルを指定したい場合は、以下の様に指定します。
=SUM(C1:D10 A4:F5)
例えば、複数のセル範囲を指定したい場合は、以下の様に指定します。
=SUM(A1:B2,C3:D4,E5:F6)
「:」(コロン)と「,」(カンマ)は、使用頻度が高い参照演算子です。
特に離れた範囲を指定する「,」(カンマ)が使えるようになれば、複雑なセル範囲が指定できるようになりますので、レベルアップするには必ず必要になります。
共通のセル範囲を参照する" "(スペース)ですが、まず使いませんので覚える必要はありません。私も20年間一度も使ったことがありません。
6.エクセルの演算子の優先順位
Excelでは数式の左から右に向かって順に計算されますが、式の中で複数の演算子を使用している場合、次表の優先順位に従って計算が行われます。
優先順位 | 演算子 | 説明 |
---|---|---|
1位 | : または (スペース 1 つ) または , | 参照演算子 |
2位 | - | 負の値 (-1 など) |
3位 | % | 割合 |
4位 | ^ | 累乗 |
5位 | * または / | 乗算または除算 |
6位 | + または - | 加算または減算 |
7位 | & | 文字列の結合・連結 |
8位 | = または < または > または <= または >= または <> | 比較 |
7.エクセルで計算の順番を変える方法
エクセルで計算の順序を変えるには、先に計算を行う必要がある数式の要素をかっこで囲みます。これは小学校の数学で習った事と同じです。
たとえば、次式では、最初に4と3を乗算し、その結果に5を加算し、17になります。
=5+4*3
次式の様に、かっこを使って指定すると、最初に5と4を加算し、その結果に3が乗算され、27になります。
=(5+4)*3
まとめ
このページでは、エクセルの「演算子」について、以下を解説してきました。
- ・Excelの計算は「演算子」と計算の各要素を組み合わせることで、複雑な計算が可能になる。
- ・算術演算子は、数値やセル番地と組み合わせる事で、基本的な四則演算などが出来る。
- ・比較演算子は、2つの値大小を比較する。
- ・文字列連結演算子は、文字列を結合・連結させる。
- ・参照演算子は、関数の引数などに指定する計算対象セル範囲を結合させる。
- ・Excelでは数式の左から右に向かって順に計算される。
- ・数式の中で複数の演算子を使う場合は、決まった優先順位に従い計算される。
- ・計算順序を変えるには、かっこで囲む(小学校の数学で習った事と同じ考えでOK)。
ご理解いただけましたでしょうか?
次は、あなたが実際にエクセル上で実際に作業してみて下さい。 自分の手を動かすことが、パソコンスキル向上の近道です。
この記事は以上です。