初級

【Excel】
表の作り方
(初心者さん向け簡単な使い方)


(約文字)

2016-02-24 2019-06-30

  • Keyword
  • Excel
  • 作り方
  • 初心者
  • 使い方
エクセルで表の作り方。初心者さん向け簡単な方法。

エクセル”表の作り方”初心者さん向けの簡単な使い方。

この記事は、エクセルによる表の作り方を解説します。

Excelで表を作るとき「何から始めればいいの?」「どんな手順で進めるの?」「枠に線を引く方法は?」とお悩みの方は多いです。

そこで、表の完成形をイメージして頂き、基本手順を紹介し、更に詳細手順を図や画像を用いて説明します。

長文ですが、手順どおりに作業すれば、誰でもエクセルで表の作り方が解るはずです。

【準備】表の完成イメージ(成績表を例に説明)

今回は”成績表”を例に、エクセルで表の作り方を解説します。

まずは、表の作り方を説明する前に、以下を見て表の完成形をイメージしてください。

エクセルで表を作る簡単な手順の完成形

この表は、もし私があなたの隣にいて直接レクチャーできるなら、30分程度で教えられる程度の内容になります。

繰り返し使い、操作に慣れれば、一人でも10分以内に作れはずです。

また、この表の作り方が解れば、他の表にも応用が可能です。

【基礎】エクセル初心者の表の作り方

エクセルの表の作り方の流れは、大きく分けて次の「5つ」に分けて考えましょう。

エクセルの表の作り方:手順①新規ブックを準備

エクセルを起動し、新規ブックを作成します。

エクセルの表の作り方:手順②セルに値や計算を入力

「タイトル」「見出し」「値」「計算式」を入力します。

エクセルの表の作り方:手順③表の見た目を整える

「罫線」「見出し」「書式」「タイトル」「セルの幅や高さ」「フォントや文字サイズ」など表の見た目を整えます(装飾)。

エクセルの表の作り方:手順④用紙に印刷する

表をA4用紙にピッタリとバランスよく印刷します。

エクセルの表の作り方:手順⑤データを保存する

最後に出来上がった表をファイルに名前を付けて保存します。

それでは具体的な手順を見ていきましょう。

【手順①】エクセルで新規ブックを作成する

まず、まっさらなブックを作ります。これは新しいノートを準備することに似ています。

このブックは、パソコン上では”ひとつのファイル”になります。

エクセルのファイル名拡張子は”xlsx”です。昔の古いエクセルのファイルだと”xls”になります。

エクセルの”ブック”は、パソコン上では”一つのファイル”として扱われ、ファイル拡張子は”xlsx”になる。

①-1.エクセルを起動し、新規ブックを作成する

①-1-1.エクセルを起動する

まずはExcelを起動します。”X(エックス)”のマークが付いた緑色のアイコンがExcelのアプリケーションソフトウェアです。これをクリックします。

お使いのパソコンの環境によっては「デスクトップ」上や、画面下の「タスクバー」にExcelのアイコンがあるかもしれません。

エクセルを起動する

どれをクリック又はダブルクリックしてもExcelが立ち上がります。

①-1-2.ブックを作成する

Excelが起動したら”空白のブック”を作成します。これは例えると”まっさらなノート”です。

エクセルでまずは新規ファイル(空白のブック)を作成する

「空白のブック」はとても取り扱いがしやすく、ここから何でも作れます。今後、何かの表を作る場合には、この「空白のブック」を選択しましょう。

ちなみに、Excelのスタート画面には「空白のブック」以外にも、以下が表示されます。

  • ・ピボットテーブル入門
  • ・ピボットテーブルをさらに活用する
  • ・数式のチュートリアル
  • ・トーナメント表16チーム
  • ・基本フローチャートのプロセス
  • ・学生のスケジュール
  • ・学校用カレンダー(任意の年)
  • ・季節のイラスト付きの万年カレンダー

「空白のブック」を選択すると、デフォルトでは空白のシート(Sheet1...)が含まれます。 最新のExcel2010までは”3つのSheet”が含まれ、Excel2013以降は”1つのSheet”になりました。

ちなみに、新しいブック作成時に含まれるシート枚数はエクセルのオプションから変更可能です

[ファイル]>[オプション]>[全般]>[新しいブックの作成時]>[ブックのシートの数]

また、ブックの作業中に、ワークシートの枚数を増やすことが可能です。

新規ファイルにはシートが含まれる。挿入、移動、コピー、削除は、シート名を右クリックからのメニューで出来る。

ワークシートを右クリック>[挿入]

これでワークシートを増やせます。

【手順②】エクセルでセルに値や計算を入力する

空白のブックにが準備できたら、「1.タイトル」と「2.見出し」と「3.値」と「4.計算式」を入力して行きます。

表の見た目を変えるのは、次の”【手順③】エクセルで表を装飾する”で行います。

②-1.タイトルを入力する

タイトルは一番左上の”セルA1”に入力します。

タイトルは「一目で内容が理解できる文字列」が理想です。

  • ×:テスト集計
  • ○:3年B組 2020年1学期 中間テスト集計
タイトルを入力

短すぎると書かれた内容がよくわかりませんし、長すぎると読むのが面倒なので、程よい長さ(約20~30文字程度)がおすすめです。

「セル」はエクセルで一番小さい単位で、四角いマス目のことです。

このセルには、「数字」「かな」「カナ」「英字」「文章」「数式」「関数」などが入力できます。

エクセルの構造ですが、ひとつのブックは複数のシートからなり、ひとつのシートは複数のセルからなります。

ブック(ファイル)>シート(ワークシート)>セル(マス目)>値

ちなみに、日本は以下のような構造になっています。

国>都道府県>市町村>人々

エクセルも日本も”階層構造”を明確にして、管理を容易にしています。

②-2.見出しを入力する

見出し(項目名)は”2行目”に入力します。

見出しを入力する

見出しは各列の内容を表す短めの”キーワード”を入れましょう。

見出しのキーワードをつけるポイントは、他の列のキーワードと被らないものを選びましょう。

その理由は、”フィルター機能”や”ピボット機能”を使う場合に、キーワードが被っていると不便だからです。

今から、上記に気を配って見出しを付けるようにしておきましょう。

②-3.値を入力する

見出しが入力できたら、次は値を入力します。

値を入力するコツは、各個人毎(横方向)に入力するとミスが少ないです

値を入力

カーソルを横のセルに移動する方法は、キーボードの【Tab】キーを押せば「右のセル」に移動します。

ちなみに、キーボードの【Enter】キーを押すと「下のセル」に移動します。

もし”下のセル以外”に移動してしまう場合は、設定の見直しが必要です。

エクセルでは【Enter】キーを押した時のセル移動方向を任意に設定することが可能です(デフォルト「下」)。

[ファイル]>[オプション]>[詳細設定]>[Enterキーを押したらセルを移動する]オン>[方向]を選択>[OK] エンターキーを押したら、セルを移動する方向を上下左右から選択する

名前は、50音順に並べておく必要はありません。

対象者が5人、500人、50000人でも、後から一瞬で”あいうえお順”に並び替え可能です。

並べ替えについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

②-4.計算式を入力する

値の入力の次は計算式を入力します。

この計算式はエクセルに用意されているさまざまな「関数」を使うのが便利です。

今回は”合計”を求めるSUM関数と、”平均値”を求めるAVERAGE関数の2つを使います。

②-4-1.SUM関数

SUM関数は、指定したセル範囲の合計を自動計算して返す関数です。

まず青木さんの5教科の合計点を求めます。以下の式を”セルG3”に入力します。

=SUM(B3:F3)

これで青木さんの5教科の合計点が求められました。

教科の合計点をSUM関数で計算する

次に、クラス全員(5人)の”国語”の合計点を求めまます。以下の式を”セルB8”に入力します。

=SUM(B3:B7)

これでクラス全員(5人)の”国語”の合計点が求められました。

青木さん以外の合計点と、国語以外の合計点を求めていませんが、後の手順で計算式をコピーしますので、今はこれでOKです。

クラス全員の合計点をSUM関数で計算する

②-4-2.AVERAGE関数

AVERAGE関数は、指定したセル範囲の平均を自動計算して返す関数です。

まずは青木さん5教科の平均点を求めます。以下の式を”セルH3”に入力します。

=AVERAGE(B3:F3)

これで青木さんの5教科の平均点が求められました。

教科の平均点をAVERAGE関数で計算する

次に、クラス全員(5人)の”国語”の平均点を求めます。以下の計算式を”セルB9”に入力します。

=AVERAGE(B3:B7)

これでクラス全員(5人)の”国語”の平均点が求められました。

青木さん以外の平均点と、国語以外の平均点を求めていませんが、合計点と同様に後の手順で計算式をコピーしますので、今はこれでOKです。

クラス全員の平均点をAVERAGE関数で計算する

②-4-3.SUM関数とAVERAGE関数を他のセルにコピーする

計算式の入力の仕上げです。

”青木さん”と”国語”の合計点と平均点を求めた”SUM関数”と”AVERAGE関数”をコピーし、他のセルに貼り付けます。

計算式を入力
コピー元のセル番地
セルを選んでから【Ctrl】+【C】
貼り付け先のセル番地
セルを選んでから【Ctrl】+【V】
B8C8、D8、E8、F8
B9C9、D9、E9、F9
G3G4、G5、G6、G7、G8、G9
H3H4、H5、H6、H7、H8、H9

②-4-4.コピーしたSUM関数とAVERAGE関数に指定した引数の参照先

「関数」をコピーすると、引数に指定した参照先のセル番地が自動で調整されます。今回は参照先が相対的に調整されています。

この”相対参照”はエクセルの数式や関数の肝となる機能で”必須の知識”です。

「相対参照」以外にも「絶対参照」「複合参照」の3種類あり、相互に関係しています。

  • ・相対参照:参照セルは全く固定されない
  • ・複合参照:参照セルが半分だけ固定される
  • ・絶対参照:参照セルが完全に固定される

今は気にしなくていいですが、脱初心者を目指すなら避けては通れない知識です。

「相対参照」「複合参照」「絶対参照」については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

エクセルの関数は”半角文字”で指定するのが基本です。例えば、以下の様に関数の中で「かな」「カナ」「漢字」などの文字列を指定したい場合のみ”全角文字”を使うことができます。

=IF(A1="","空欄です","ノー空欄")

【手順③】エクセルで表を装飾する

エクセルに値や数式が入力できました。次はて表の見た目を装飾して整えていきましょう。

芸術作品ではなく仕事で使う資料ですから「見やすさ」「伝わりやすさ」を重視した装飾にします。

③-1.表に枠線(罫線)を引いてデータを区分けする

表の枠線(エクセルでは”罫線”と呼びます)を引きたい範囲を選択します。

[A2セルをクリック]>[H9セルまでドラッグ]>[マウスの左クリックから指を離す]

罫線を引きたい範囲を選択する

次に、内側に細い罫線を指定します。

[ホーム]> [罫線]>[格子]

内側に細い罫線を引く

選択範囲はそのままで、外側に太い罫線を指定します。

[ホーム]> [罫線]>[外枠太線罫]

外側の太い罫線を引く

これで枠線(罫線)が引けました。

③-2.見出しを目立たせる

次は、データ部分と区別するために、見出し部分を目立たせましょう。

見出しの範囲を選択します。

[A2セルをクリック]>[H2セルまでドラッグ]>[マウスの左クリックから指を離す]>[左手で【Ctrl】を押しながらA2セルをクリック]>[A9セルまでドラッグ]>[マウスの左クリックから指を離す]

出しの範囲を選択

次に、見出しを装飾します。

  • ・文字の中央揃え
  • ・太文字(Bold)
  • ・塗りつぶしの色(基本色25%)
  • ・フォントの色(白)を設定
見出しを装飾

③-3.データの小数点やカンマなどの書式を整える

合計の値や、平均の値との区分け線を追加します。

③-3-1.データ部と集計部の区切りの”横”罫線を引く

先ず、横罫線を引きましょう。A7~H8セルを選択し、以下の操作で”セルの書式設定”を呼び出します。

【Ctrl】+【1】

[罫線]タブを選択し、以下の様に罫線を設定します。

区分け線(太罫)を追加_横

③-3-2.データ部と集計部の区切りの”縦”罫線を引く

次に、縦罫線を引きましょう。F2~G9セルを選択し、以下の操作で”セルの書式設定”を呼び出します。

【Ctrl】+【1】

[罫線]タブを選択し、以下の様に罫線を設定します。

区分け線(太罫)を追加_縦

③-3-3.集計部の小数点位置を設定

次に、小数点位置を揃えます(ここでは小数点一位まで表示)。

以下の方法でA9~H9セルとH3~H9セルを選択します。

マウスでA9~H9セルを選択>【Ctrl】キーを押しながら>マウスでH3~H9セルを選択

セルが選択出来たら、以下の操作で”セルの書式設定”を呼び出します。

【Ctrl】+【1】

[表示形式]タブを選択し、以下の様に罫線を設定します。

区分け線(太罫)を追加

③-4.表のタイトルを目立たせる

タイトルにする範囲(セルA1~H1)を選択します。

コツは表の横幅と同じ範囲を選択することです。

タイトルにする範囲を選択

セルが選択できたら、

[ホーム]>[セルを結合して中央揃え]

これで複数セルがひとつのセルに結合され、さらに文字が中央に揃います。

[フォント]を大きくして目立たせましょう(20ポイント程度がおすすめです)。

フォントを大きくする

③-5.セルの高さや幅を調整しスペースを設ける

全セルを選択します。A列の左、1行目の上にある[▲]をクリックすると全セルが選択できます。

全セルを選択する

A列とB列の間にある線をマウスの左ボタンでドラッグし、列の幅を調整します(幅10.00(85ピクセル)程度)。

列の幅を調整する

次に1行目と2行目の間にある線をマウスの左ボタンでドラッグし、行の高さを調整します(幅25.50(34ピクセル)程度)。

行の高さを調整する

③-6.文字の書体やサイズを設定する

文字は見やすい書体(フォント)を設定しましょう。明朝系は細くて癖があり見にくいので、ゴシック系を設定しましょう。

個人的なおすすめは「メイリオ」又は「MS UI Gothic」です。

フォントを設定する

フォント名にPが付いた書体(例えば、”MS Pゴシック”、”MS P明朝”)を選ぶのはやめましょう。

印刷時に文字がセルからはみ出し、印刷されない/印刷が消えるなどのトラブルが発生します。

原因は、プリンターにP付フォントが無い場合、代わりの書体が選ばれてしまい、思った印刷結果にならない場合がります。

【手順④】エクセルで用紙に印刷する

これで表が完成しました。次は表を用紙に印刷しましょう。

仕事で使う資料はA4サイズが基本です。用紙にピッタリとバランスよく印刷できるよう設定しましょう。

印刷設定は、表の大きさ、文字の大きさ、余白のバランス、ファイリングのパンチ穴を考慮しておきましょう。

④-1.印刷範囲の設定

まずは、印刷したい範囲を選択します。

[印刷する範囲を選択]>[ページレイアウト]>[印刷範囲]>[印刷範囲の設定]

印刷範囲の設定

もし印刷範囲を設定していない場合は、データが入力されているセルの範囲が印刷範囲になります。

④-2.ページ設定

ページ設定のメニューは以下のボタンをクリックすると出てきます。

ページ設定

[ページ]>[印刷の向き][拡大縮小印刷]を設定します。

[ページ]タブ

[余白]タブで[上下左右]の余白を設定し、[ページ中央]の水平/垂直にチェックします。

[余白]タブ

④-3.印刷プレビューと調整

印刷ボタンで印刷プレビューと確認します。

印刷プレビューを確認

印刷プレビューを見ながら調整します。

印刷を調整

④-4.印刷

印刷ボタンを押すとプリントアウトされます。

プリントアウト

プリンターが使えるようするためには以下の準備が必要です。上手く印刷されない場合は確認しましょう。

  • ・プリンタの電源ONや、ネットワークプリンタの場合はオンライン
  • ・パソコンとプリンタの接続(有線(LANやUSB)or無線(LAN))
  • ・プリンタドライバのパソコンへのインストール(←印刷設定できているなら問題なし)

ちなみに表を用紙にピッタリ印刷する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

【手順⑤】エクセルでデータを保存する

これでエクセルで作った表が印刷出来ました。最後の締めくくりとして、データを保存しましょう。

ファイルは後から探しやすいように、適切な場所に、適切な名前を付けて、保存しておきましょう。

⑤-1.名前を付けて保存

[ファイル]>[名前を付けて保存]>[場所][ファイル名]を指定

名前を付けて保存

ここでは探しやすいように保存場所は「デスクトップ」、ファイル名は「エクセルで簡単に表を作る手順.xlsx」としています。

実際にはデスクトップ以外の「ドキュメント」の中に業務名の付いたフォルダを作り、印刷した資料からファイル名が推測し易い「YYYYMMDD_タイトル名.xlsx(日付+文書タイトル+拡張子)」と名前を設定すると、後で探す時間が省けて便利です。

パソコンの設定で見えない場合もありますが、ファイル名の後ろの「拡張子」は「.xlsx」です。古いエクセル(2007より前のバージョン)で作ったものは「.xls」です。

【完成】表が完成しました

エクセルで表を作る簡単な手順の完成形

説明に使ったサンプルファイルを用意しましたのでダウンロードしてご自分のパソコンで確認してください。

基本的な表の作り方がわかりましたら、次はエクセルでよく使う関数の使い方を覚えて、様々な表が作れるようになりましょう。

まとめ

この記事では、エクセルで表の作り方を、以下の「5つ」の手順に分けて説明してきました。

  • ・①新規ブックを作成する
  • ・②セルに値や計算を入力する
  • ・③表を装飾する
  • ・④用紙に印刷する
  • ・⑤データを保存する

長い説明になってしまいましたが、この手順どおり進めれば誰でも作れたと思います。

ご理解いただけましたでしょうか?

次は、あなたが実際にエクセル上で実際に作業してみて下さい。 自分の手を動かすことが、パソコンスキル向上の近道です。

この記事は以上です。